給食の味、揚げパン
小学校の給食の思い出の一つといえば、揚げパン。
ふんわりとしたコッペパンに砂糖やシナモン、きな子がふんだんにまぶしてあった記憶がある。“揚げパン”と献立表に載った時は、やたらとテンションが高かった。
給食に、砂糖の味がするというのはとても貴重だった。果物がデザートで付いていても嬉しかったことがなかった人も居ると思う。学校生活の中での甘さは、水泳の授業の後の氷砂糖か給食のデザート。ただ揚げパンの素晴らしいところは、砂糖だけではなく揚げていること。小学生は揚げているモノ、甘いもの、が大好きで、それが融合することで甘味の奥に油の旨みやコクが生まれ、さらに揚げているからやたらとパンが軽く食べ易い。私は時々、給食のパンの喉ごしの悪さに辛さを感じていたのだが、揚げパンは油が潤滑油の役割をするのか飲み込みやすかった。
今も時どき揚げパンが売ってあると買ってみるけれども、制限されている中で食べるからこそ甘さに対する感動が大きかった気がする。また、給食に出されるパンには甘いきな子が大量に振りかけられていた。あの時のような魔法の粉がびっしりと付いていて、食べるとじゃりじゃりとするような揚げパンがまた食べたい。
〜イラストに使用した道具〜
Erich Krause U-11 0.7mm
ポスカ しろ
コピックチャオ
Juice Paint シルバー
ペン修正液極細